パネトーネ種へのこだわり

365日、パネトーネ種への愛情

日々絶え間ない種継…パネトーネ種へのこだわりがおいしさを守るための秘訣です。[イタリアより取り寄せたパネトーネ種]

乳酸菌の拡大写真
乳酸菌

パネトーネ種の拡大写真
パネトーネ種

コモの創業者の一人が「もっとおいしくて素晴らしいパンを」と探し求め、北イタリアに見つけたのが世界的に有名な発酵種であるパネトーネ種でした。パネトーネ種でつくったパンは一般的なパンに比べ風味が非常に良かったのです。これを日本にも広めようと、パネトーネ種を大切に持ち帰り、イタリア人技術者による指導を受け、"日本で初めて"このパネトーネ種の維持管理と伝統的な製法によるパンづくりに成功しました。

パネトーネ種は空気や気候など、諸条件が揃った北イタリアの環境で育まれた「酵母」と「乳酸菌」が共生するデリケートなもの。北イタリアからパネトーネ種を空輸し、北イタリアの環境に合わせた温度や湿度で管理されたマザー室に保管し、専門スタッフの手によって毎日ていねいに種継ぎを行っています。

風味豊かな味わいは、「水分」がカギを握ります。

一般的なパンの水分含有量が35〜38%であるのに対し、パネトーネ種でつくったパンは20%(当社クロワッサンの場合)と非常に低く、単位重量当たりの栄養価が高いと言えます。また、パネトーネ種のパンは微生物が利用できる水分比率を示す水分活性が低いため、微生物が発生しにくく、長期間にわたり、おいしさが長持ちするのです。

コモのクロワッサンと一般的なパンの水分含有量と水分活性(0〜1.00)のグラフ

最大のメリットは、長期保存を可能にしたこと。

コモのクロワッサンと一般的なパンの賞味期間を比較したのグラフ

パネトーネ種に含まれる乳酸菌は、糖を発酵して乳酸やアルコール、酢酸、炭酸ガスを生成します。生地のpHを低下させ酸性を強めることで微生物等の生育を防止するため、一般的なパンの賞味期間が2〜3日であるのに対し、コモのパンでは種類によって35〜90日という長期保存が可能となります。

「コモのクロワッサン」と「一般的なパン」との比較

  コモのクロワッサン 一般的なパン 特徴
酵母 パネトーネ種 工業用イースト 一般的なパンは、自然界に存在する酵母のうち発酵(ガスを発生させてパンを膨張させる)に適したものだけを選び培養した工業用イーストを使用していますが、コモでは自然のままのパネトーネ種を使用して発酵させています。
発酵時間 10時間 1時間 パネトーネ種がもつチカラを最大限に引き出すために、ホイロ(発酵室)だけでも10時間という大変長い発酵時間を要します。コモのパンは仕込みから3日かける長時間熟成工程でつくられます。
賞味期間 35日 2〜3日 水分含有量が少ないことに加えて水分活性とpHが低いため、微生物の発生を抑え、おいしさを長持ちさせます。
水分含有量 20% 35〜38% この数値は製品の重量に対する水分の比率ですが、水分の比率が低いということは、その分栄養価が高い(水分は栄養がゼロ)ことを意味します。
水分活性 0.80〜0.88 0.90〜0.95 「水分活性」とは、水分量全体のなかで微生物が利用できる水分の比率のことです。この数値が低いということは、微生物が発生しにくいことを意味します。
製品pH 4.8〜5.2 5.2〜5.4 pH7.0が中性で、値が小さいほど酸性は強くなります。当社製品は酸性度が高く、甘さと酸っぱさがほどよくミックスされた独特の風味をかもしだしています。

メディアも注目「パネトーネ種」の大きなチカラ

テレビ・雑誌・新聞など、各種メディアで取り上げられているコモのパン。パネトーネ種だからこそ実現できた「長持ちパン」についての紹介が大半で、そのため"非常食"として形容されることも多くなりました。